ドラマシリーズvol.3『旅立ちの詩』で登場する、卒業文集の一部です。 主人公と詩織が文章の校正・ページのレイアウトをする記事をそのまま掲載しているだけですよ。 |
科学部の活動は、電機機械の製作や薬品調 合の実験など多岐にわたるが、どの分野におい てもずば抜けた才能を発揮し、他の追随を許 さないのが紐緒結奈さん(3年C組)だ。科 学的発見、発明は、この3年間だけでも 500以上。そのほとんどは発表せず、自身 の極秘研究にのみ活用しているという。その ためか、科学部員の中ですら紐緒さんの研究 の全貌について知る者はいない。 謎多き紐緒さんだが、その底知れぬ才能の ほんの一部は、文化祭などの発表の場で垣間 みる事が出来る。おととしの科学部出展、レ ーザーアートショー用のレーザーは、紐緒さ んが一人で組み上げたもの。しかもこれは、 発表できないほど高度な機能を備えた装置だ ったともいわれている。他にも、使用目的の わからない大小様々な製作物や生命体を目撃 したという情報や、中には紐緒さんの自宅周 辺で巨大ロボットを見たという噂さえある。 探求心が旺盛で、放課後も遅くまで研究室 にこもっている紐緒さん。校内に時おり響く 爆発音や怪音は、まず紐緒さんの研究による ものと思って間違いない。日々の努力や試行 錯誤の積み重ねが、数々の発明の糧となって いるのだ。 道を踏み誤らなければノーベル賞も夢では ない紐緒さん。その類希なる才能を、世界平 和のために活かして欲しいと切に願う。 |